ギャラリー日独物語 美術を外国で展示発表する活動に関するQ&A

ギャラリー日独物語 Gallery Japan Deutschland Story


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活動に関するQ&A

Q1 何を行う活動ですか?

基盤はアート・エージェント、美術の販売代理です。日本でアーティストと作品を募集し、ヨーロッパの主にドイツで展示販売します。現地のアート商戦に加わり、文化交流を図ります。プロだけでなく、日曜画家や学生も海外での美術活動に加われ、入門できます。

Q2 活動指針はありますか?

日本でも珍しい方針に、アーティストの値打ちを上げる策があります。価値を認めてくれる誰かを待つ展示ではなく、こちらで価値をつくり上げて現地へ押し込みます。具体的には作品選定、さらに制作アドバイスや批評としても加勢し協業する、作家戦略マネージメントのオプションも用意しています。

目的は、現地の反応を拾い日本美術の性能を上げること。各アーティストが思い思いに作るのはよいとして、当てずっぽうや空想の中で孤立し的を外さないようにします。過去の結果を使い捨てせずに、「こうやれば売れたかも知れない」「こう改善できるかも知れない」「こういう手もあり得た」と、個別にフィードバックさせます。好きなものを出してハイ終わりとはせずに、作品向上作戦を展示活動に加えています。

Q3 求める作品はどういうものですか?

発言する作品です。欧米の美術は自由な表現が望まれ、わずかでも異質性を歓迎します。技量の高低や今ふうか、売れ線かは大きい問題でなく。ファインアートがあり、イラストやサブカル系もあり、具象と抽象、伝統と創造、美術から非美術までボーダーレスで考えます。ヨーロッパ的な作風とアメリカ的な作風、日本的なものもあります。あらゆるものを等価として市場で試し、個人の前進を図ります。発言の弱い作品は失格するのではなく、強める打ち合わせを設けて補強します。

Q4 参加に指名されることもありますか?

ネットなどで見つけた知らないアーティストに参加をお誘いすることはありますが、これまでも数少ないケースです。相手国側で何か新発見をもたらせる作品が、すでにストックされている場合に限られるからです。その時点で、厳選していることになりますが。

Q5 参加資格はありますか?

18歳未満には保護者の承諾が必要で、これは日本国の通販規制です。ただ、少年少女であっても本職作家の仲間入りです。青少年の部は別に用意されません。現地市場は、作品の内容をよく見ることに国民が慣れている点が日本と異なり、ハンデはありません。

Q6 申込み作品が、審査で落ちる率はどの程度ですか?

コンテストと違い作品審査は無料で、しかも当落がなく、会場に置けるか物理面が大事です。移送中に壊れやすい作品、重すぎる作品は無理です。スタッフが取り扱い、会場で再現する現実性もあります。

技能の高低、時流へのフィット、普通か奇抜かなどコンペ的な採点は、基本的にないと想像してください。日本とは異なり、作風許容度が大きい自由があります。ただし国ごとに社会文化的、民族的な禁忌はあります。他国の信仰対象のパロディーなどは、難しい場合があります。

Q7 写真作品は売れますか?

写真作品への注目度は、海外に分があります。大差といえるでしょう。

日本では、他人が撮った写真を買う消費行動は広まっていません。洋画、日本画、写真と細分化され、評価が専門的になりすぎた写真は、国内マーケットで敬遠される傾向があります。フォトアート嫌いが国内に今も多いことでわかります。

海外では、写真や派生作品への関心が絵画を超えるほどです。フォトプリントの地位とマーケットが確立された国では、写真作家の数も多くなります。その分、創作表現を見る目もあるから、日本よりはリアクションも期待でき、実際に評価を得ています。

Q8 費用の内訳は?

参加費の総額は、出品料と搬入搬出費の合計です。出品料は会場費と運営費で、搬入搬出費は作品を動かす作業です。

搬入搬出費は、搬入搬出と作品設置、国際輸送、国内輸送、税関に関するものが主です。国際輸送費が大きいのは、時差8時間の国へ往復させるからと、遅れや紛失を減らす策もあります。参加者持ち込みの場合は、出品料と搬入搬出費を分けて計上します。

先進国の多くは関税の内訳が消費税です。ドイツでは中央税関で輸入売上税と呼ぶ輸入消費税を最初に払います。これは後日の展示会とは関係なく必要です。会場で作品を買ったお客が払う消費税とは、全く別の独立した消費税です。

搬入搬出費の一部に、セールス用作品資料作成も含みます。詳細は途中でご説明します。

Q9 絵を額に入れて送るのですか?

額を送るのは例外的で、キャンバスやパネルに会場でも額はつけません。ペーパー作品は、ドイツ側で額装することも増えましたが。

日本では、額は必須のイメージがあります。キャンバス側面の釘や布を隠すために、学生絵画展さえ木板を側面に貼ったりします。

ドイツでは額なしで通用する場合が多いようです。美術が広く一般化し、国民は慣れています。また好みの額を別に調達する人が多く、額付き販売は不都合ということもあります。

Q10 ジクレー版画展とはどういうものですか?

作品を撮影した画像データから版をつくり、美術用インク式プリンターで刷った作品です。現存作家による指定作品は版画と定義され、真物の美術作品です。

世界の美術は、コンテンツ産業へ発展しています。ドイツでもジクレー版画は割安感で買われやすくなっています。

ジクレー版画を展示企画に組み込んだ理由は、いくつもあります。積極的な面では、過去の傑作や大作も出品でき、ベスト作を出せること。量と質を確保して売る目的意識を前面に出しやすいこと。スペース当たりの作品数が増えて文化交流が充実し、現地の盛り上がりに応じる規模にしやすいこと。下限価格を下げやすく、手に届く範囲に降りて売却率が高くなるので、作品を現地に残せる確率が上がるなど、作者を広めやすい宣伝効果もあります。

消極的な面では、電子で国境を超えるから梱包や輸出入の負担を省けます。元作品は日本に温存され傷みや紛失を完全に防げて、内外価格差の縮小と参加費低減も利点です。

Q11 作品の値付けに見当がつきませんが?

日本の画廊でつけられる価格はやはり高めです。日本では売れる数が少ないから高い理由もあり、地価も高く、また高額なほど良品とみる慣習もあります。さらに、内容の実質価値とネームバリューの付加価値が日本では混線しやすく、しかも投機買いも一因です。

対してヨーロッパでは、純粋に鑑賞目的が一般的です。世界中から美術が集まった地なので、値踏みに慣れています。純粋なアートコレクターも多く、値上がり投機買いも流行りません。

価格の詳細は途中でご説明します。

Q12 アートフェアとは何ですか?

「アートフェア」は、画廊を一堂に集めた市場(いちば)です。美術品のバザー。もうひとつよく使うメッセの語は見本市で、二つはほぼ同じです。民間の主催団体が存在します。

アートフェアは2〜4日間の開催が多く、入場有料です。新聞雑誌で特集され、画商やコレクターも偵察に来ます。お祭りイベント付きもありますが、欧州では商談中心です。有名アートフェアの期間に、周囲や離れた場所で中堅や新進フェアも開催され、アートの季節ができます。

欧米のアートフェアは日本と違い、全てがコンテンポラリー作品です。作品数を制限する、少数精鋭的な高級フェアも多くあります。

Q13 アートフェア参加料はなぜ高いのですか?

ひとつはアートフェア団体へのエントリー料(上納分)が大きいからで、もうひとつは出品数量に制限があって割り勘に限界があるからです。

アートフェア主催者は、作品の質と量にも条件をつけるのが普通です。ブースの作家数や作品数を制限し、途中の補充も不可な場合が意外にあります。新進フェア団体も、高級路線を早めに打ち出します。

日本からの参加費はかつて、20万円で高級、15万円で普通、10万円なら安いとする相場でした。作品規模が大きいとさらに上がります。書類と通信がデジタル化しても当時の半額にはなりません。

Q14 ドイツではアートフェアや見本市は、日本より盛んですか?

2012年に日本の国会でメッセ強化論が出ました。日本の展示場は会場が小さく数も少ない問題です。日本最大を誇る東京ビッグサイトは面積順位が世界68位と、この数字が国会で衝撃となりました。

その時、世界1位はハノーバー、2位はフランクフルトと、ドイツがワンツー。ドイツのみ列挙すると、5位ケルン、6位デュッセルドルフ、20位ミュンヘン、24位ベルリンとニュルンベルグ、40位ライプツィヒ、41位エッセン、50位シュテュットガルト、63位ハンブルグとフリードリッヒスハーフェン。

2012年の時点で、日本最大より大きい展示場がドイツに12施設ありました。ドイツで国際見本市が活発な理由は、先進国の威厳と連邦制による独立州以外に、展示ビジネスが理解されていることもあるでしょう。概して景気もよいわけです。